ブーさんとキリンの生活

倉庫の2階でひっそり暮らす

甥と八重桜

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「きりんちゃんに子供がいたらなー」
倉庫に遊びに来た甥が、ゲームをしながら言いました。


私たち夫婦の住まいは、空き地に囲まれた倉庫の2階。
私には持病があり、子供がいません。 

 

「いたらどうしたんだ?」と夫のブーさん。
「一緒に遊んだのにな、と思ってさ」


優しく繊細で寂しがりやの甥は、
同じ目線で遊べる仲間が欲しかったのかもしれません。


数年前の春、甥はわが家の近くで咲く八重桜をじっと見上げていました。

「もう桜は散ったのに、どうしてこの桜は咲いているの?」
「これは普通の桜のあとに咲く、八重桜っていう桜だよ。」と、私は答えました。

「ふーん。僕は普通の桜より、この八重桜の方がきれいで好きだな。」


うれしそうに八重桜を見つめる甥。
そのキラキラとした感性に触れ、心がほんわりと温かくなりました。


甥は今、思春期真っ只中。
以前より口数が減り、私たちの前で笑うことも減ったように感じます。


悩み多き時期を、甥はどのように過ごしていくのでしょうか。
私は八重桜とともに、遠くから見守っていこうと思います。