意識は自然と冬眠中です。
やる気を失いぼんやりと過ごしたり、頭が動かず火傷をしたり。
寒さの前に無力を感じ、静かに自分が閉じていきます。
暖かい季節は目覚めとともに聞こえていた虫の声も今は消え、
寒空にはカラスの鳴き声が響き渡ります。
朝は冬枯れの草木の上に霜が降り、
夕暮れには葉を落とした枝の間からさし込む夕陽。
2階建ての倉庫は強い北風に揺られ、ミシッミシッと音を立てます。
10代後半から閉じる冬。
近頃は心身の自然な冬眠に逆らわず、とろりとろりと生きています。
大きなお鍋いっぱいに作った具だくさんのスープを「おいしいね」と言いながら、
夫のブーさんと食べる幸せ。
もえぎ色の春を想い、湯たんぽを作る日々。
世の中のにぎわいから少し離れた倉庫のわが家で、
無事に冬が過ぎるのを、ただ静かに祈っています。