夫のブーさん。
お腹が出たオジサンですが、私の目にはとてもかわいく映るのです。
週に一度の買い物の日。
ホームセンターとスーパーで買い物を済ませ、自宅まであと数分というところでブーさんは控えめに一言。
「そこのドラッグストアで何か甘いものを買いたいな……」
高脂血症のブーさんの健康を考え、いつもは甘いものを買い渋る私。
その時は、私も疲れと体調の悪さから、身体が甘いものを欲していました。
「うん。そうしよう」
「甘いものOK」が余程うれしかったのか、それまでどんよりとした空気をまとっていたブーさんの頭に、パッと花が咲きました。
運転席でハンドルを握りながら、ドラッグストアのテーマソングを元気良く歌いだしました。
「ブーさんうれしそうだね。ウキウキ歌ってる」
かわいいなぁと思い、私は笑いながら言いました。
「そんなことないよ!ただ歌っただけ!」
ちょっとムキになるブーさん。
いつでもオレは冷静さ、とでも言いたげです。
ドラッグストアに着くとサッと買い物かごを取り、お菓子売り場に直行。
「ブーさんかわいいね」
「かわいくないっ」
お菓子の前であれこれ悩む姿は、まるでキューピーさん。
ブーさんは可愛すぎる夫です。