私たち夫婦は、空き地にかこまれた倉庫の2階で ひっそりと暮らしています。
少し前、ある記者さんから『プレハブ住宅について、いくつかお聞きしたいことがあります』と、ご連絡いたただきました。
とてもうれしい…でも…、私たちが住んでいるのは一般的に工場や倉庫として使われる「プレハブ倉庫」です。
もしかしたら、書き方がわかりにくかったのかもしれませんね。
今回は改めて「私たちの倉庫住まいと環境」についてまとめます。
(昔の画像はガラケーで撮影したためサイズが小さいです。)
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目次
プレハブの「倉庫」に住んでいます
私たちは2階建てプレハブ倉庫の2階に住み、夫婦いっしょに1階で働いています。
場所と会社の特定をさけるため、お見せできる部分は限られていますが、「倉庫住まい」の様子を少しご紹介します。
倉庫に不可欠なフォークリフト。
うちには年季が入ったものが複数台あります。
画像のフォークはバッテリー充電中です。
こちらも倉庫に必ずあるパレット。
結構いろいろなサイズがあり、木製だけでなく樹脂製のパレットもよく見かけます。
ここに積んであるパレットは、専門業者に依頼して廃棄しました。
倉庫の2階にある自宅
自宅は 建坪21坪2階建てプレハブ倉庫の2階です。
親族が知り合いの大工さんに建ててもらい、元々は2階も倉庫として使っていました。
その後、DIY好きな義父が2階に天井板を張って断熱材を敷きつめ、壁の内側に石膏ボードを施工。
間仕切壁を作り、2階の空間を大体3つに分けました。
結婚をきっかけに私が住み始める前は、夫のブーさんの住居&職場の休憩所になっていました。
『ブーさんといっしょに倉庫に住みたい』と言い出した変わり者の私のため、夫はお風呂・トイレ・台所・窓・クーラーなどを自己設置してくれました。
給排水管も夫が設置。
井戸水を2階でも快適に使えるよう「給水加圧器(加圧ポンプ)」も導入しました。
ちなみに夫は建築や設備関係の経験はなく、DIY好きなただの素人です。
DIYの様子はこちらに簡単にまとめました。
私が住み始めて1ヶ月ほど経ったころ、『義父が何か作っているな……』と思ったら、半日で2階にベランダが完成していました。
せっかく作ってくれたのですが、虫と土ぼこり・通路の狭さが気になって、洗濯物を干したことはありません。
灯油ボイラー・資材・使わなくなった物の置き場所になっています。
今(4月中旬)はベランダから、散り始めた桜が見えます。
秋のベランダは 夕焼けの特等席です。
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倉庫とまわりの環境
倉庫は市街化調整区域にあります。
一番近くの建物は100mほど離れた空き家。
数年前まで、まわりの地主さんたちは田畑で農作物を育てていましたが、今はすっかり荒れ果て、雑草が生い茂っています。
春
暑くも寒くもない春の倉庫。
強風と花粉以外は快適に暮らせます。
倉庫のまわりに次々と姿をあらわす花たち。
足元にはオオイヌノフグリ、タンポポ、ホトケノザ、カラスノエンドウ……。
梅・椿・桜・桃の木が順に花をつけ、鳥と虫が元気に飛びまわります。
現在4月中旬、桜の花びらは風に散り、若葉が芽吹き始めました。
3年ほど前までは、近くの空き地にたくさんの菜の花が咲いていました。
空き地の地主さんが年に一度の草刈をしなくなった途端、ほかの雑草が勢いよく育ってしまい、菜の花は姿を見せません。
幸せな風景が1つ消え、気軽に菜の花を味わうこともできなくなりました。
夏
夏、プレハブ倉庫の2階は とっても暑いです。
暑いというより「熱い」。
トタン屋根から熱気を感じ、暑さに強い私もグッタリです。
天井板のすきまをガムテープでふさいで、大きなエアコンをフル稼働。
毎年夏になると『もっと涼しいところに移住したいね』と、夫と二人で言っています。
倉庫住まいの夏の楽しみは、カラスウリの花。
神秘的な姿に感動……。
これは7月の夜、倉庫の入り口で撮影しました。
倉庫のまわりにはカラスウリが多く自生しており、花は夏の夕暮れ時から日没までの1時間ほどの間に開花して、朝になると丸くしぼみます。
秋
倉庫周辺の道は舗装されていないため、台風が来ると大きな水たまりができます。
舗装されているところまで歩いて出るのが大変。
ここに住み始めてから、冠婚葬祭以外はパンプスを履かなくなりました。
また、10m以上の風が吹くとプレハブの倉庫は大きく揺れます。
強風の夜、ファミレスなどに避難したこともあります。
秋になると、カラスウリの実が赤く色づきます。
木の枝にからみついたカラスウリの実は、クリスマスツリーの飾りのようです。
観察するのがあまりに楽しくて、カラスウリの記事も書きました。
冬
プレハブ倉庫は断熱性能が低い上に天井が高いため、冬はとても寒いです。
1階と比べて暖かな2階でも、明け方は室温がマイナスになります。
ちょっと油断すると手足にしもやけ。
毎晩、寝る前にベッドを布団乾燥機であたため、湯たんぽが欠かせません。
水抜きをして寝ても水道が凍結するため、夫が倉庫にあった緩衝材(ミナフォーム)を適当に巻いてくれました。
半信半疑でしたが 効果てきめん。
多少凍ることはあっても、まったく水が出ないほど凍結することはなくなりました。
(右の四角い箱は灯油ボイラーです)
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倉庫にやってきた生き物たち
自然あふれる倉庫の周りには生き物が多く、いくつかの「けもの道」もあります。
よく通るのはネコ。
私たちが近づくと、サッと細いけもの道へ逃げます。
今まで出会った中で、一番うれしかった生き物はウサギ。
捨てられたのか、逃げてきたのか、わが家の駐車スペースに突然現れました。
ウサギ用のエサを買ってきて差し出すと、人を恐れずポリポリ。
私たち夫婦のアイドル的存在でした。
しかし、大きなネコに追いかけられて以降 姿を見せなくなり、エサを持ってまわりの空き地を探しましたが見つかりませんでした。
ネコより強いのはアライグマ。
アライグマが倉庫のまわりにいると、ネコが寄り付きません。
大雨のあと、4匹のアライグマが集まってカメを攻撃していたこともありました。
夫はカメを可哀想に思い、一時保護。
アライグマがいなくなったのを確認してから、少し離れた川にカメを離しました。
一番悩まされたのは、屋根裏に棲みついたコウモリ。
なんとか自分たちで駆除しましたが、一時期は寝不足になったりと大変苦労しました。
春になると「ケーンケーン」とキジの鳴き声が聞こえます。
倉庫の2階で幸せに暮らしています
私はこのブログに、節約・投資・温泉・健康など 思いつくまま書いています。
半年前には初めてカメラを買い、コンデジと撮影についても書くようになりました。
そのすべてのベースになっているのは、夫との「倉庫住まい」。
静かな倉庫で穏やかな夫と暮らしていると、毎日の生活がとても楽しいです。
少し不便なこともありますが、それ以上の幸せを 私は日々感じています。
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