少し前、私は体調の悪い日が続いていました。
心も体も重く、毎日ぐったり。
食事をとるだけでも疲れてしまいます。
そんな私を見て、夫のブーさんはとても心配そう。
『熱があるんじゃない?』
2人のおでこをくっつけました。
『熱はなさそうだね』
ブーさんは安心した様子。
『あのさ、もう一度くっつけて。今度は目を開けてね』
なぜかニコニコしているブーさん。
私は不思議に思いながら、もう一度おでこをくっつけました。
『この興奮は絵にしないと!』
急いでペンを走らせるブーさん。
なにやらとっても楽しそうです。
『できた!』
あはは。
確かに おでこをくっつけて顔を見ると、一つ目小僧みたいに見えるね。
『あ、ちょっと待って!』
ブーさんはウキウキと、また何か描きだしました。
『はい、これ!』
え~~~
どうして牙が生えてるの?
さっきの方が可愛くて良かった……
『あ、間違った!オレが見たのはこんなんじゃない!』
『これではオレの興奮が伝わらない!』
また楽しそうに描き始めるブーさん。
『うん、これだ!』
『オレが見たのはこれだよ!』
…
……
………
…………
私は鬼嫁か!?
『だって、ほら青筋立ってるし!』
これは昔から!
それにツノなんか生えてないよ!
『さっきのオレには見えた!』
二人で大笑い。
あぁ、おかしい。
ブーさん、いつも笑わせてくれてありがとう。
一緒にいると元気になれるよ。
楽しいなぁ。
幸せ。
でも、私は鬼じゃないぞ。