ブーさんとキリンの生活

倉庫の2階でひっそり暮らす

さようなら。湯西川温泉 混浴の共同浴場「薬師の湯」が閉鎖されました

湯西川温泉 共同浴場 薬師の湯

湯西川温泉で 長い間親しまれてきた共同浴場「薬師の湯」。

残念なことに、今年4月閉鎖となりました。

 

公衆浴場 薬師の湯 閉鎖のお知らせ

公衆浴場をご利用の皆様へ

   温泉組合長 〇〇〇

 お知らせ

諸事情により、公衆浴場は平成31年4月1日から 利用できなくなります。

なお、再開は未定です。

皆様のご理解とご協力を お願いいたします。

 
いつか再開されることを願うとともに、これまで続けてくださったことに感謝し、薬師の湯の画像 と 私たち夫婦の思い出をまとめます。


スポンサーリンク

 


目次

 

湯西川温泉「薬師の湯」の場所


湯西川(ゆにしがわ)温泉は、栃木県日光市の山奥にあります。

標高約750m、福島県との県境近く。

湯西川温泉 水の郷 大吊橋

平家の落人伝説が残る、とても静かな山里です。

湯西川温泉の案内図

その温泉街の中心部、湯西川のほとりに共同浴場「薬師の湯」はありました。

湯西川温泉 共同浴場薬師の湯と湯西川

そこだけ時が止まったような古い湯屋。

湯前橋(ゆぜんばし)のたもと、周りより一段低い場所でひっそりとお湯をたたえていました。

 

閉鎖直前、早春の「薬師の湯」


今年(2019年)3月、閉鎖前の「薬師の湯」を撮影しました。

周辺の様子もあわせてご紹介いたします。

湯西川温泉街と県道249号

温泉街のメイン通り「県道249号」黒部西川線。

例年より気温が高いため雪が少なく、雪解けも早いようでした。

湯西川温泉 はたご松屋

「はたご松屋」を左に曲がります。

湯西川温泉 湯前橋へと続く路地

細い路地の奥に「湯前橋」が見えます。

湯西川温泉 金井旅館

橋の手前にある「金井旅館」。

こちらが共同浴場「薬師の湯」と川の向こう岸にある露天風呂「薬研の湯」を管理されていると聞きました。

湯西川温泉 金井旅館|公式ホームページ


湯西川温泉 湯前橋のたもと

橋のたもとで左に曲がります。

湯西川温泉 公衆浴場 薬師の湯

湯西川温泉 公衆浴場 薬師の湯

小さな小屋と石灯籠に挟まれた階段の下に、公衆浴場「薬師の湯」が見えます。

湯西川温泉 薬師の湯の前にある小屋

下まで降りて振り返ると、こんな感じです。

湯西川温泉 薬師の湯の前にある小屋

湯西川温泉 薬師の湯の前にある小屋

この小屋は何でしょう。

湯西川温泉 薬師の湯の前にある栃木県登録源泉の標石

「栃木県登録源泉」の標石があるので源泉小屋ですね。

中を見てみたい!
 

薬師の湯の前を流れる湯西川と湯前橋

「薬師の湯」の前を流れる湯西川と湯前橋。

川の向こう岸には、岩の上に混浴露天風呂「薬研(やげん)の湯」が見えます。

薬研の湯から見た薬師の湯

こちらは「薬研の湯」から見た「薬師の湯」。

川下に見える本家伴久の氷瀑

川下に「本家伴久」の氷瀑がちらりと見えました。

【公式】湯西川温泉 本家伴久


湯西川温泉 薬師の湯入り口

入り口の脇には「入浴の心得」が掲示されています。

湯西川温泉 薬師の湯 共同浴場入浴の心得

共同浴場入浴の心得

一、浴場内はお互いに清潔にいたしましょう

一、お酒等飲んでお湯に入らないで下さい

一、入浴中は他の人に迷惑をかけないで下さい

一、浴場内での洗濯は堅くお断りいたします

一、部落民の入浴中は他の方はご遠慮ください

右の心得を良く守り楽しく皆さんで入浴できるよう、ご協力をお願い申し上げます

  湯西川温泉組合

各位

 この「部落」は、地区・集落を意味すると思われます。


スポンサーリンク

 

 

建物内の様子

湯西川温泉 薬師の湯 脱衣所と浴室

引き戸を開けると目の前に脱衣所、左奥に浴室があります。

湯西川温泉 薬師の湯 脱衣所と浴室

脱衣所と浴室が一体となっている昔の共同浴場。

混浴です。

近くの温泉に「浴室は一緒、脱衣所は男女別」という共同浴場がありましたが、ここはすべてオープン。

トイレはありません。

湯西川温泉 薬師の湯 共同浴場ご利用の方へお願い

共同浴場ご利用の方へお願い

この共同浴場は川辺にあり、強雨や台風などで増水のたびに、戸、羽目、の取り外し、取り付け、浴場内の清掃など組合員で行っております。

また通常も週二回浴室、浴槽の清掃を行っております。

その他維持管理費も組合員に相当な負担になっております。

誠に恐れ入りますが組合員以外の方の入浴は

一回につき二百円以上のご寄付を下さるようにお願いします。

湯銭箱は脱衣場にあります。

  湯西川温泉組合

湯西川温泉 薬師の湯 湯銭箱

湯銭箱はこちらです。

湯西川温泉 薬師の湯 浴槽

岩をくり抜いたような浴槽は小さめなので、ゆったり入れるのは二人まででしょう。

源泉小屋から黒いホースで引かれているお湯は、少し熱め。

目隠しのために、ガラス窓の一部がスプレーで白く塗られていました。

 

泉質について

湯西川温泉 薬師の湯 温泉分析書

脱衣所の「お願い」の横に「温泉分析書」が貼られていました。

調査及び試験年月日は、平成9年12月19日(1997年)。

湧出地は、2006年に日光市へ合併されて廃止となった「栗山村」と書かれています。

湯西川温泉 薬師の湯 温泉分析書

温泉分析書から一部抜粋。

  • 泉質:アルカリ性単純温泉(アルカリ性低張性高温泉)
  • 泉温:51.6℃(気温4.0℃)
  • pH値:9.3
  • 無色澄明、無味でわずかに硫化水素臭を有する。
  • 湧出量:470.9 l/min(動力揚湯)
  • 成分総計:0.198 g/k


アルカリ性温泉なのでお湯がやわらかく、古い角質を除去する「クレンジング効果」があるので 肌がすべすべになります。

また、浸透圧が低い「低張性」のため、身体にやさしく湯あたりしづらいです。


画像から読み取れなかった箇所を 近くの宿にある分析書で確認すると

  • メタケイ酸:43.9mg

こちらも大体同じでしょう。

保湿効果のある美肌成分がしっかり含まれています。


スポンサーリンク

 

 

真冬、夜の「薬師の湯」


2018年2月、かまくら祭の帰りに「薬師の湯」へ寄りました。

真冬、夜の湯西川温泉 薬師の湯

とても寒く、あたりは雪で真っ白でしたが、浴室の屋根は温泉の熱で雪が積もりません。

あたたかそうな湯気がもくもく。

源泉小屋と石灯籠の奥に見える薬師の湯

源泉小屋には雪がなく、脱衣所と石灯籠には雪の綿帽子。

湯西川温泉 薬師の湯入り口

こんばんは。 

湯西川温泉 薬師の湯 脱衣所と浴室

ん~ 中はあたたかい。

ふんわりと湯気が白く立ち込めていました。

 

夫と「薬師の湯」の思い出


夫は湯西川温泉が大好きで、独身時代から時々訪れています。

初めて訪れたのは、2006年に「道の駅 湯西川」が完成する前。

道の駅あたりにプレハブが建っていた、と言うので2004~2005年あたりでしょう。

そのころ、夫は何度か「薬師の湯」に入っていたそうです。

湯西川温泉 薬師の湯 入り口から見た脱衣所と浴室

ある時『こんにちは』と戸を開けると、浴槽に1人のおばあさんがいらっしゃいました。

あっ……と戸惑う夫、まったく動じないおばあさん。

低めの声で勢いよく『あら、お兄さん!いいわよ!』と一言。

夫はそのパワーに押され、『ど、どうも失礼しました』と入浴をあきらめたそうです。


私はこの話が好きで、「薬師の湯」 を見るたび、そのおばあさんの一言を思い出していました。 

 

ありがとう。さようなら

湯西川温泉 薬師の湯 浴槽

地域の方と温泉好きに愛された「薬師の湯」。

閉鎖されたのは少し寂しいですが、管理が大変なのかもしれません。

湯西川と湯前橋、薬師の湯

温泉組合の皆様、長い間きれいに管理してくださり、ありがとうございました。

薬師の湯 さようなら。


▽湯西川温泉について書きました。  

www.bu-kirin.com

www.bu-kirin.com

www.bu-kirin.com