地理院地図で土地の高低差を確認し、自然災害に備えています。
津波、大雨、台風など水による災害が起きると、 少しの高低差で被害状況が大きく変わることがあります。
そのため、自宅や学校、勤務先の周辺や避難場所までの地形を知っていると、いざという時に大変役立ちます。
目次
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地理院地図について
地理院地図は、国土交通省 国土地理院 が発信している無料のウェブ地図です。
- 第二次世界大戦前から現在までの空中写真
- 災害リスクがわかる地図(地形分類)
- 災害発生時の空中写真や被災状況を示した地図
- 地図や空中写真の3D画像
以上の地図・写真が掲載されていて、「地形断面図」「標高で色分けした地図」を簡単に作ることもできます。
こちらは地理院地図の初期表示です。
下の黒いタブに、地図中央にある黒い十字地点の標高や緯度経度が表示されます。
画像の出典はすべて地理院地図 です。
土地の断面図を見る
地理院地図の「断面図」機能を使うと、地図上に引いた線上の高低差をグラフで表すことができます。
株式会社はてな(東京)から東京湾までの断面図を作る
まずは、いつもお世話になっている「株式会社はてな」の東京オフィスから東京湾までの断面図を作りながら使い方をご紹介します。
(このブログは「はてなブログ」を利用しています)
1. 上部検索バーに住所または地名を入力します。
検索結果をクリックします。
はてな東京オフィスの隣にある根津美術館が、地図中央に表示されました。
はてな東京オフィスと東京湾が入るように地図を縮小します。
2. 右上の「ツール」をクリックします。
「断面図」をクリックします。
3. 地図上で、断面図を作る始めの点(はてな東京オフィス)をクリックします。
クリックすると始点が白い四角で表示されます。
4. 終わりの点でダブルクリックします。
5. 断面図ができあがりました。
断面図を拡大しました。
はてな東京オフィスは東京湾から約4kmの場所にあり、標高は約30m。
南青山から東京湾までは想像していたより谷が多く、断崖といっていいほどの高低差が複数あります。
株式会社はてな(東京)から広域避難所までの経路上の断面図
次に、はてな東京オフィスから一番近い広域避難所(青山墓地)までの経路の断面図を作り、避難経路の移動のしやすさやを確認します。
※広域避難所とは、震災時、火災の延焼による危険から避難する場所です。
1. 先程と同じように「ツール」→「断面図」の順にクリックします。
2. 断面図を作る始点をクリックして、曲がり角やカーブはその都度クリックします。最後に終点でダブルクリック。
3. 経路上の断面図ができあがりました。
経路上にマウスオーバー(マウスポインターを重ねる)と、始点からの距離と地点の標高が表示されます。
はてな東京オフィスと青山墓地の間には、標高差10m以上の谷があります。
ストリートビューで確認すると陸橋がかけられていて、車いすでもスムーズに移動できるようです。
青山墓地の方が3mほど標高が低く、陸橋はゆるい下り坂になっています。
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高さで色分けした「デジタル標高地形図」を見る
高さで色分けした「デジタル標高地形図」は、細かい高低差を直感的に理解することができます。
では、はてな東京オフィスがある港区周辺をデジタル標高地形図で見てみましょう。
1. 左上の「地図」をクリックします。
2. 「標高・土地の凸凹」をクリックします。
3. 「デジタル標高地形図」をクリックします。
4. 「関東」をクリックします。
5. 「東京都区部_2006年3月」をクリックします。
6. この縮尺では「デジタル標高地形図」が表示されません。
地図を縮小すると「デジタル標高地形図」が表示されました。
地図中央の黒い十字の地点が、はてな東京オフィスです。
港区周辺の入り組んだ地形がひと目でわかります。
「東京都区部」のデジタル標高地形図は地名などが記載されていますが、地形のみ表示される地域もあります。
下は「栃木県」のデジタル標高地形図です。
地形だけだと、ちょっとわかりづらいですね。
左下の「合成」をクリックして標準地図と重ねてみましょう。
道路や地名などがわかり、地形がより把握しやすくなりました。
おわりに
私は過去に被災し、土地の高低差を知る重要性を痛感しました。
災害への備えはモノだけではありません。
いざという時どこにいればより安全なのか、どうぞ地図で確認してください。