緑にかこまれたプレハブ倉庫の2階で夫婦ふたり、ひっそりと暮らしています。
まわりに建物はなく、聞こえるのは鳥の声。
国勢調査では人が住んでいるとは思わなかったらしく、調査員が通り過ぎていきました。
後日、役所の方が調査書を持ってきた時は少しがっかり。
ストリートビューの車も来ていません。
町内会とも無縁。
ここに住むようになって、「借りぐらしのアリエッティ」に親近感を抱くようになりました。
子どものころ、ひみつ基地を作って遊んだり、忍者屋敷の隠し部屋にあこがれていた私としては、理想的な住まいです。
元々この倉庫は、夫の家族が会社の倉庫として建てました。
現在は1階が私たちの仕事場です。
夫は結婚する5年ほど前から、節約のため倉庫の2階に少し手を加えて住んでいました。
結婚が決まり、2階をさらに改造してここに住むか、中古戸建を買うか、アパートを借りるかと話し合ったとき、私は迷わずここを選びました。
わずらわしい近所付き合いがなく、家賃・駐車場代なし、水道光熱費なし。
新たな生活を作り始める私たちにとって最高の条件。
そんなひみつ基地で、夫のブーさんと私、2人の生活は始まりました。