桜の中、親族がひとり 旅立っていきました。
「お花が好きだったからね……」
青空の下、風に吹かれてキラキラ光る桜。
結んだままの唇にかすかな笑みを浮かべ、棺で静かに眠っていました。
色とりどりの花に囲まれて火葬炉に入り、残ったのはカサカサとした白いお骨。
小さな骨壷に納められた姿を見て、ひとつの命が消えたのだと強く実感しました。
火葬場には満開の桜。
窮屈な身体を後にして、仲間とにぎやかに お花見を楽しんだことでしょう。
今日は、冷たい雨が降り続いています。
部屋の窓から散り始めた桜を見ていると、一連の出来事があっという間に過ぎたように感じます。
「元気に過ごせる時間は思っているより短いのよ。大切にしてね。」
伯母の言葉を思い出し、夫のブーさんと笑顔で暮らすことを第一に 毎日楽しく生きようと、改めて思いました。
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