また、不思議な迷い人がやって来ました。
私は夫のブーさんとプレハブ倉庫に住んでいます。
1階は仕事場、2階が自宅。
倉庫はぐるっと空き地に囲まれています。
舗装されている道路までは100m以上離れていて、まわりの道は砂利道です。
普段は仕事関係の方しか来ない倉庫のわが家。
でもなぜか年に2回ほど、道に迷った人がやって来ます。
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昨年の迷い人
昨年は知人の家に行きたいおじさまと、学校のバザーに行きたいおばさまが来ました。
「知人の住所をカーナビに入れたのに、ここで案内が終了した」と、困り顔のおじさま。
目的地は車で5分ほど離れた住宅地でした。
おばさまは行きたい学校の名前が思い出せないとのことで、検索してもわからず、道案内もできませんでした。
今年の迷い人
今年も二度、迷い人がやって来ました。
最初は物流関係の若い男性。
今までで最も不思議な迷い人でした。
目的地はわが家から18kmほど離れた会社。
どうやったらそんなに迷えるのでしょうか。
いまだに不思議です。
「こんな迷い方をするようでは 物流の仕事が向いていないんじゃないか」と、その男性が去ったあと、夫は心配していました。
二度目は、夕暮れに訪ねてきた女性ふたり。
目的地はわが家から車で5分ほどの場所にある、おしゃれなカフェでした。
大きな通りに面したカフェを目指してカーナビの通りに走っていたら、わが家にたどり着いてしまったようです。
着いたと思ったら、そこには古びたプレハブ倉庫。
さぞかし驚かれたことでしょう。
「街灯もないデコボコ道をよく入ってきたな…」と、夫と感心しました。
どうして…
皆さんはなぜ、ストリートビューの車も来ない、秘密基地のような倉庫にたどり着くのでしょうか。
私には原因がわかりません。
「時空のゆがみの中にわが家は存在している」と空想し、次の迷い人を待っています。